
おはようございます
こちらは
読書記録『悲しみよ こんにちは』サガン – 新潮文庫
の写真
普段、
僕はこうしたフィクション、
ましてや
海外の古典的な心理小説を
自ら選ぶことは
滅多にない。
けれど、
先日読んだ日経新聞のコラムで、
どなたかのエッセイの中に
この本のタイトルが出てきて、
なぜか無性に、
吸い寄せられるように
手に取ってしまった。
結論から言えば、
18歳の少女が描いたとは思えないほど
瑞々しく、
そして
難解な衝撃作
だった。
南仏の
眩しい太陽の下で繰り広げられる、
あまりにも純粋で、
それゆえに残酷な
「愛」と
「嫉妬」の物語。
ストーリー自体は
シンプルかもしれないが、
登場人物たちの
心の奥底にある、
言葉にできないほど繊細で、
複雑な感情の動き。
それを読み解こうとすればするほど、
深い迷宮に入り込んでいくような感覚に陥る。
僕たちが
現場で仕掛ける
「爆発」や「炎」は、
一瞬で人々の目を奪い、
感情を揺さぶる。
けれど、
この本が描いているのは、
その火花が消えた後の、
静寂の中にだけ存在する
「消えない痛み」
のようなものだ。
演出という仕事を通じて、
多くの「驚き」を提供してきた自負があるが、
サガンが描くこの
「静かなる衝撃」を前にすると、
人間の内面という舞台の深さに、
改めて圧倒される。
正解もなければ、
道徳的な救いもない。
ただ、
そこにある「悲しみ」を肯定し、
「こんにちは」と迎え入れる強さ。
それは、
仕事においても、
人生においても、
綺麗事だけでは語れない
「リアル」に向き合うために、
必要な覚悟なのだと痛感する。
たまには、
こうした難解な世界に身を投じ、
自分の感性の
「ノイズ」を整える。
2月の現場が続く中、
僕の演出に、
これまでになかった
「深い余韻」
を刻み込んでいく。
今日からまた、
新しい視点で
最高のスイッチを押していく。
< Purpose >
To enable us all to believe the possibility that the world is full of joy.
この世界が喜びに満ちているという可能性を、私たち全員が信じられるようにする。
祖母と父の名において
あなたにも、私にも、ワクワクする演出を
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初出版情報は、コチラ


